一曲の歌が導いてくれた出会い ~こんのひとみさん~

高草木 裕子


Hiroko Takakusaki, 2001, Oil on canvas

 絵を描いて発表したりしているといろいろな方とお知り会いになれる機会に大変恵まれます。
展覧会を通じてということが多いですね。2001年もたくさんの方と巡り合いました。
 アクア・セレブレーション出品者の沢田滋野さん、守屋行彬さん、Performance & Exhibition 2001 出品者の鶴巻美智子さん、マスミ社長の横尾靖さん、飛天の舞を舞われる浅野瑞穂さん、篠笛の福原道子さん、雲龍さん・・・。本当に挙げきれないくらいです。キラ星の如く輝くたくさんの出会いの中で驚くような出会いがありました。

 こんのひとみさんの場合は、私のホームページを通じた出会いでした。
 私のエッセイの「人は何に感動するか」という中で、実際私が感動した場面について書いておりまして『パパとあなたの影法師』という歌を聴いた時の話を載せております。もしかしたら黙って載せてはいけなかったのかもしれませんでしたが「作詞・作曲 こんのひとみ」として、歌詞まで書いておりました。これがこんのさんの目に留まったらしいのです。 私のホームページの掲示板に、ある日、
 「はじめまして。私がこの歌詞を書いた、こんのひとみです。」
という書き込みがありました。嬉しかったですね!!!本当に驚きました。
 「私のホームページも見てくださいね」
とありましたのでWeb検索してこんのひとみさんのページを拝見しておりました。そして”出前ライブ”をされていて、どこへでも出向いてコンサートをされていることを知りました。

 数日後、12月に私も出品する展覧会、Performance & Exhibitionのパフォーマンスとしてまだ決まっていない日が一日だけあることがわかり、しかもこの日が私のトークとされている日でしたので、こんのさんにお願いすることはできないかしらと思いたちました。展覧会の企画をしてくださっているヒグマさんに確認してから、思い切って”出前ライブの件”というメールをお送りしました。翌日まで待ちましたが返信のメールはなく、締め切りが迫っていましたので、事務所へも電話してみましたがあいにくお留守でした。
仕方なく留守番電話に用件を吹き込んで連絡を待ちましたが、半日遅かったです。事務所の吉川さんからお電話を頂戴した時にはその日のパフォーマンスは別の音楽のグループに決まってしまっておりました。
 その事を吉川さんにはお伝えしていたのですが、数時間後、こんのひとみさんご本人からお電話が入りました。とってもきれいな声で、実現できなかったのは残念でしたがお話できただけで大変嬉しく思いました。

 その数日後の11月5日、青山の’マンダラ’というライブハウスでこんのさんのライブを聴きました。ライブの始まる直前、僅かな時間でしたが楽屋でこんのさんにお目にかかり少しだけお話することができました。ライブでは一曲、一曲に涙を流しました。家族の姿や小さな子供の心に焦点を当てたこんのさんの曲には本当に泣かされました。エッセイ集を買って帰ったのですが、それを読みながらまた泣きました。
 こんなにすばらしい出会いを作ってくれた、「パパとあなたの影ぼうし」の曲に心から感謝しています。

2002.1

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 その後、こんのひとみさんのコンサートステージに作品をかけるという光栄に。”絵とことばと音楽のコラボレーション”。

Hiroko Takakusaki, 2002, Oil on canvas / こんのひとみコンサート、文京シビックホール、2002/8/6

Hiroko Takakusaki, 2002, Oil on canvas / こんのひとみ「ラジオの時間」出版記念コンサート、バリオホール、2002/10/24
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