「分離」
(「'06ノー・ウォー美術家の集い横浜展」出展作品コメント)
高草木 裕子
Hiroko Takakusaki, 2006, Mixed media
有刺鉄線をテーマとし、その意味を考えました。
CGプリントは実際に撮影してきた有刺鉄線を画像加工して出力しています。
キャンバス作品は有刺鉄線を描いたもの、とげとげしく痛々しいイメージをデフォルメして描いたもの、横ラインの集積を描いたもの、さらにその横ラインの集まりが面(地面や水面)へとなっていったもの達です。
これまで「伸びる」イメージ、「新しい可能性」「希望」の表現として縦の画面に有機的なフォルムを描く事が多かったのです。「有刺鉄線」という嬉しくないものに取り組んだことで図らずもこれまでの制作に対峙する「横」の作品となりました。
しかし、さらにそれをしていったところ横ラインから産まれた面によって大地や水面が現れ、そこから命を育む「自然」に回帰する可能性を感じました。
Hiroko Takakusaki, 2006, Acryl on canvas
Hiroko Takakusaki, 2006, Acryl on canvas
Hiroko Takakusaki, 2006, Acryl on canvas
(2006.8)